産後の骨盤
産後はこんなお悩みが…
・腰痛がひどくなった
・骨盤周りや股関節が痛い
・体型が戻らない
・体重が落ちない
・ポッコリお腹、下半身太り
・お尻が垂れた
・むくみやすい
・尿漏れや頻尿
・痩せたい など
妊娠による身体の変化
まず初めに、妊娠をすると赤ちゃんを育てるために、体の中で準備が始まります。
赤ちゃんを出産するためには、赤ちゃんがお母さんの狭い骨盤の中を通りやすくするために、骨盤の緩みが必要です。
妊娠の初期には胎盤の元となる組織から、じん帯を緩ませる「リラキシン」というホルモンが分泌されます。
出産に向けて骨盤が徐々に広がり、お腹を大きくするために筋肉が緩められ、赤ちゃんを産む準備が始まっていきます。
妊娠後期に入ると、お腹が大きくなるため腰の反りが強くなります。
さらに骨盤の前傾は強くなるため、この時点で腰痛や骨盤の痛みが出る方が多くなります。
出産をする際は開いた骨盤から赤ちゃんが出てくる際に、お腹に圧をかけることで押し出していきます。
この時に使う促進剤も「リラキシン」が使われています。
無事に出産が終わったからといって、すぐに骨盤が戻り始めるのではありません。
ここから日常生活とともに徐々に戻っていきます。
そもそも骨盤とは...
骨盤は家に例えるなら土台なのです。
この土台の上に家が建つのと同じように、骨盤の上には首からお尻まで続く背骨があり、上には首や腕がつながり、下には足がつながります。
もし、真ん中の骨盤が歪んでしまったら身体はどうなってしまうでしょうか。
骨盤が歪めば背骨も歪み、体全体が傾いてしまいます。
直立二足歩行をしている人間の骨盤には、上半身の重みと足からの衝撃がかかるため、骨盤がしっかりしていなければ、全身の調子が悪くなります。
まずは骨盤を理解していきましょう。
骨盤は、お尻の真ん中にある仙骨と左右の寛骨(腸骨+恥骨+座骨)と先端の尾骨によって作られています。
仙骨(せんこつ) : 骨盤の中心にある逆三角形の骨。
腸骨(ちょうこつ) : 左右の骨盤にある一枚の骨。一般的には腰骨と呼ばれていて、自分の手で触ることができる。
坐骨(ざこつ) : 骨盤の一番下にある、座った時に当たる骨。
恥骨(ちこつ) : 骨盤の前側にある骨。おへその下からたどって、中央にある細い骨。
寛骨(かんこつ) : 腸骨+坐骨+仙骨がくっついてできた一枚の骨。
尾骨(びこつ) : 仙骨の先っぽについている小さい骨。
恥骨結合 : 体の前面で恥骨同士が靭帯によりつながっている場所
骨盤はこれらの骨が合わさってできています。
仙骨から背骨へとつながるため、左右前後に歪むと体全体が歪んでしまいます。
また、骨盤は骨盤内臓器と呼ばれる直腸・膀胱・尿道・子宮・膣(前立腺・精のう)を収めているため、歪むことで排尿・排便とも大きくかかわってきます。
女性では生理にも関係します。
産後の骨盤はどうなっているのか?
出産時に骨盤が緩み赤ちゃんが出てくるのですが、この骨盤の緩みが産後は大きく関係しています。
ゆるみや歪みが出やすい箇所は、
①恥骨結合と呼ばれる前のつなぎ目
恥骨結合が緩むことで、恥骨部痛や股関節の痛み、骨盤底筋がつながっているため力が入りにくくなると尿漏れや頻尿の悪化が起きることがあります。
②仙腸関節という仙骨と腸骨のつなぎ目
仙腸関節部は妊娠後期の腰痛に関係し、ここが緩むことで骨盤から背骨を支えられなくなり腰痛や背部痛が増したり、仙腸関節はお尻から足にかけて流れている神経、坐骨神経の出口なので神経症状が出ることも多いです。
③骨盤の前傾と腰の反りが強くなります。
赤ちゃんがお腹に入っていたため、骨盤が前傾し腰が反っています。
骨盤が前傾することで骨盤と背骨の角度が鋭角になり腰痛が出ます。
また、腰の反りが強くなることで猫背も増してしまい、背中の痛みや首肩こりも増します。
どのようにして産後の骨盤を戻していくのか?
①まずは自分の骨盤の状態を確認しましょう。
当院ではお腹・骨盤の周径を測り骨盤の緩みを確認します。
姿勢の写真や検査を行うことで現在の状態を把握します。
②産後の骨盤矯正をおこないます。
検査によって体を理解出来たら、手技によって骨盤を整えていきます。
産後の骨盤だけでなく、全身のバランスを整えることが大事です。
当院で行う産後整体は専用のベッドを用いてソフトな矯正を行うため、安心して受けられます。
③楽トレを行います。
楽トレというインナーマッスルトレーニングの機械を使い、集中的に筋肉を鍛えます。
電気を使う目的としては、インナーマッスルに直接筋トレをさせることができ、なおかつ効率よく負荷をかけられます。
セルフでももちろん鍛えられますが、期間が長くかかってしまいます。
④セルフケアを教えていきます。
楽トレで鍛えるだけでなく、自宅でもセルフケアを行うことでより早く身体を戻していきます。
また、体重も落とすことを望まれる方は日々の筋トレが重要となります。
自分でできること
自分の身体を良くする為には、睡眠・栄養・適度な運動が必要です。
それにプラスして産後ならではの悩みを解決するための運動を入れられると理想的です。
・骨盤底筋を鍛えるための筋トレ
・筋肉の硬さに対するストレッチ
・全身運動のためにラジオ体操
・周りとの協力
・前向きな気持ち(産後うつが多いため、メンタルは大事です)
当院では通っていただき治すことを推奨しておりますが、もちろん自分で治すことも可能ですし、人間には自然治癒力というものが備わっているため、しっかりとした生活が送られれば良くはなります。
しかし、お子さんの世話をしながら良い生活を送ることはとても難しいため、私たちのような存在がいます。
私たちはプロですので、いつでもご相談ください。